「「身体(ひと)」ありきの服造り。」


「「身体(ひと)」ありきの服造り。」



服は身体(ひと)が着てこそのものだと考えている。



身体と服の関係は、とても密接なものであり、

服が美しく見えるのは、身体があってこそのものだと思う。



服を造る上で、できるだけ身体との距離を意識して服を造っている。



今年のテーマはある建築様式をモチーフにしてデザインをしました。

上記の様な考えで服を造っているブランドがあるが、

なぜ、人が着る服に建築様式が必要なのかなと思うことがある。



服を造る過程の、最初から最後まで身体を意識している。

身体と言っても、私が言う身体とは何も着ていない裸の状態のことではない。


ぼくの造る服の細部の元は街に居る人。


当たり前だが、街には服を着た人がいる。

ぼくが見ているのは体との距離がある服を着ている人。

いわゆる、ルーズな服を着ている人だ。

ルーズな服を体にまとわせると、衣紋を生じる。※衣紋とは衣服にできるシワやヒダのこと。



ぼくは、その衣紋に魅力を感じる。



体との距離がある服は服の重力や動きによって凹凸ができる。

特に、凹の部分。木彫り彫刻の彫り進めていったところのような空間。

体に対して迫っているところに、ぼくは、「身体(ひと)」を感じる。



ずっと、それを保ちたい。



服を着ているのに、「身体(ひと)」を感じることの出来る服。



これが、ぼくの造りたい服。

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